那須に暮らし始めた縁と「那須時間」について
那須に暮らしていると、度々「那須時間」という言葉を聞きます。何となく優雅な響きですが、実際は「那須の人はちょっと時間にルーズ」・・・ということを表しています。そして、割とみんな、それを許しちゃう。
約束の人が来ない 〜「那須時間だから、そろそろ来るでしょ(・・・結局、来ない)」
時間通りに会議が始まらない 〜「那須時間だから、しょうがないね」
そんな感じ。
23年那須に住んで「那須時間」にも慣れっこになりました。あんまりルーズなのは困るけど、良く言えば「少し余裕を持って暮らしましょ」ということ。
この土地を決めたのは、地下鉄サリン事件の日
この機会に、那須に暮らし始めた理由を少し。
24年前、夫が病気をしました。ホントにいつも病気になる人です。この時は大病ということではなかったのですが5ヶ月も入院生活を送り、その間、暇に任せていろんな本や雑誌を読みました。その中にそのころ流行り始めていた「田舎暮らし」ものがあって、「いいね、田舎暮らし」となった訳です。
大きな犬が飼いたい、地面に住んで家庭菜園をやりたい、庭に山小屋風のアトリエを造ろう・・・何せ暇だったので妄想はぐんぐん膨らみ、東京に通える一番遠い田舎に引っ越しちゃおう!ということになりました。
そして、伊豆や長野も考えましたが、東京の仕事場にドア・ツー・ドアで2時間半、新幹線の駅もあるし、高速道路も便利な那須が良さそうということになったのです。
今住んでいる土地は住宅地として区画されたところですが、雑木林に囲まれ自然豊か。国道4号線よりも南なので雪も少なく暮らしやすい場所です。那須に越そうと考えてから半年くらいかけていろいろな土地を見て、「これだな」と思える場所に出合いました。
土地の購入を決めるのに、もう一度そこへ行って、見て、最終的に決断しようと思い、ある朝7時ごろ家を出て、地下鉄半蔵門線を永田町〜赤坂見附で丸ノ内線に乗り換えて東京駅へ向かいました。夫は仕事で行かれず、最終決定権を任された私ひとりで。
東京駅から新幹線で那須塩原駅に着き、駅前でタクシーに乗って行き先を告げました。タクシーの中では小さい音でラジオが付いていて、何だか騒がしいアナウンサーの声がしていました。
「東京から?」と、タクシーの運転手さん。
「はい」と私。
運転手さん「東京で毒撒かれたってね」
私「え、何ですか?」
運転手さん「なんか、どっかの駅で毒撒かれたってラジオで言ってるよ」
その時、運転手さんが本当にそのような話し方をしたかは定かではありません。他にもいろいろ話しかけられたと思うのですが、言葉がよく聞き取れなかったし(今思えば、この運転手さんは栃木弁バリバリだった)、何か事件が起きたと聞いても「へ〜、そうなんだ」くらいにしか思いませんでした。それよりも、ウチにとって結構な大金を払って購入しようとする土地を最終的に見て決断しなくちゃという思いが、その時は強かったのだと思います。
それに当時は携帯電話というものはなかったので、「後で駅に戻って来た時、ダンナに電話すればいいや」くらいにしか思わなかったのです。
雑木林の土地に着いて、1時間後に迎えに来て欲しいと運転手さんに頼んで私はタクシーを降りました。
まだ冬枯れの3月の雑木林。地面は笹と落ち葉に覆われていましたが、暖かく陽当たりの良い土地です。ガサガサと踏み込んで歩き回ると、ところどころに背丈より少し低いくらいのヤマツツジの株がいくつもあって、冬を越えた小さな固いツボミをたくさん付けていました。「ヤマツツジっていつ咲くのかな。家を建てるのに、なるべく木を切らないようにしたいな・・・」などと思いながら居心地の良さを感じました。「やっぱり、ここにしよう」これから暮らす場所を決めたのでした。
帰りのタクシーに乗って運転手さんに「さっきの毒撒かれたって、どうなったんですか?」と聞いたところ、
運転手さん「なんか、地下鉄で毒ガスかなんかだって。たくさん人が倒れてるらしいよ」
私「え〜!そうなんですか?」
何か大変なことが起ってるのかな?と、ようやく意識はそちらの方へ。
運転手さんがラジオの音を大きくしてくれると、「霞ヶ関」とか「丸ノ内線」とか、「人が救護されているようです」とか、生々しいアナウンサーの声が響いて来ました。
私「朝私も地下鉄に乗って来たんですけど、その後夫が乗ったはずなんですよ」
運転手さん「このまま新幹線乗んの? 早く帰ったがいいよ」
さっきまで暖かい陽当たりの良い土地にいて感じていたホンワカした気持ちが一気にザワザワした嫌な感じに変わり、どこへも寄らず駅へ直行。
駅から夫の事務所へ電話したけど繋がらず。新幹線に乗って、新幹線の中の公衆電話(当時はあったのです)からも電話したけど繋がらす。「大丈夫??何かあったのか・・・」
結局、東京駅に着いて事務所にいる夫と電話が繋がりました。「うん、大丈夫だった」と夫。
私は事件の起る少し前に霞ヶ関を通る丸ノ内線に乗っていました。夫も頻繁に丸ノ内線や千代田線、日比谷線を利用していました。
東京で働いている人の多くが利用している地下鉄は、路線が複雑で本数も多い。考えてみれば、誰がこの事件に遭遇してもおかしくありません。あの日、いつもと変わらない一日だった人もいれば、人生を掛けるような重要な一日だった人もたくさんいるはず。事件に遭ってしまった人も、遭わなかった人も・・・。
あれから23年。あの理不尽極まりない事件の日が、東京を離れて暮らす場所を決めるという、私たちにとってもの凄く重要なタイミングであったということに何か言葉にならないものを感じます。
東京での仕事を続けるつもりで、東京に通える一番遠い田舎に引っ越そう。そう考えて何の縁もゆかりもない那須に移り住んで来ました。ちょっと来て見たら居心地が良かった、たったそれだけ。
あれから23年。今では人生で一番長く暮らしている場所になっています。
「那須時間」那須特有の時間の流れ
さて、「那須時間」の話しです。
那須に来て体験したことがいろいろあります。最初は軽いカルチャーショックでした。
テレビのアンテナを付けてくださいと電気屋さんに電話で依頼。
電気屋さん「わかりました!伺います〜」と電話終了。あれ、いつくるんだろう、と思って再度電話。
電気屋さん「あ、じゃ、明後日行きます」
私「何時ごろですか?」
電気屋さん「じゃ、午前中に行きます」
私「はい、お願いします」
当日、いくら待っても電気屋さんは来ない。午前中だったよな、午後って言ったのかな・・・夕方電話
私「今日じゃなかったでしたっけ?」
電気屋さん「あー、雨降ってたんで。小雨でも降ってると屋根に上がれないんで」
私「あ、そうなんですか」(電話くらいして来てよ!)
電気屋さん「また、いい時伺います」
私「・・・」(いい時って、いつ??)
仕事の依頼を受け、打ち合わせに行った先の会社で。
事務員さん「すいません、社長まだ帰ってないんですよ」
私「では、少し待たせていただきます」(約束時間の5分前に着いたんだけど、ちょっと早かったのかも)
事務員さん「お茶、どうぞ。お菓子も、どうぞよばれてください」
私「ありがとうございます」(よばれて?召し上がれってことだよね)
30分待っても社長さん帰って来ず・・・
私「あの、社長、そろそろお戻りになりますか」
事務員さん「あ、電話してみましょうか?」
私「お願いします」
事務員さん「(電話して)○○ですが、ウチの社長いますか?あ、社長、Hinataさん来てますけど。あ、そうですか。(私に)今から出ますって。あと20分くらいで来ると思います、すいませんね〜」
私「・・・」(え〜!)
他にもいろいろ。
どれも人に話すと、「あぁ、それは那須時間だから」と言われました。
最初はとても気になりました。
待ち合わせの時間に行ってもいないかも・・・わざと遅れていくのも変だし・・・
相手が時間に遅れるか・・・もしかしたら来ないかも・・・
そこで、考えてみました。
電気屋さんの場合、「雨降ったら、出来ない作業もある」と理解。
会社の社長さんの場合、「出掛けた先で話しに花が咲き、帰れなくなった」と理解。
どちらも電話一本すれば済む話しだけど、みんな昔からこの土地に暮らして、ここに流れる時間の中で身に付いている技なんだな〜と。だから、みんな許しちゃう。
そう考えると、相手の性格やいつもの言動によって対処できるようになっていきました。イライラしないで、こちらから早めに連絡して念を押すとか、来ない場合はこうするといった手を打つとか。まぁ、慣れたというのも大きいですけど。
今でも時間に遅れるとか、約束をスッポカされることは嫌ですよ。
なので、自分自身は早めに行動、必ず連絡をする、と決めています^^
縁あって那須に暮らしています。
野菜やお米は美味しいし、庭には鳥がいっぱい来るし、リスやウサギも見ます。
楽しい那須暮らし、続いてます。
大型観光キャンペーンと観光地・那須の将来について
1ヶ月ちょいぶりのブログ更新です。
ここのところフッと気持ちが切れた感じがして、ちょっとお休みしてしまいました。少しずつ書いて行きますので、どうぞお付き合いくださいませ。
さて今回は、これまで観光振興の仕事をして来た中で感じたこと、考えたことを書こうと思います。
日本全国総観光地化してる
20年近く那須の観光関係に関わり、7年半ほど観光振興の仕事をして来ましたが、最近その取り組み方が変わってきたと感じます。
東日本大震災以降の変化は著しいです。当初は震災によって観光客入込み数が大きく減ってしまったのを、どうすれば元に戻すことができるかが重要でした。那須の安全・安心を全面に出し、これまで那須に来ていた人を呼び戻すことに取り組みました。また、減ってしまった首都圏からのお客様を補うために新しいターゲットゾーンとして東北方面へPRを仕掛けました。東北方面へPRを始めてみると予想以上に良い反応で、特に福島や宮城でPRイベントを行うと「那須に行きます!」と声を掛けてくれるお客様がたくさんいて、実際に観光施設や道の駅で車のナンバープレートによる調査をすると福島、宮城からの来訪者が以前と比べて格段に多くなっていました。
かつて黙っていても首都圏から観光客が来たという那須の状況は、(本当はそれまでも危機感がなかっただけだと思うけど)震災を機にすっかり変わったと思います。
2年程過ぎる中で日本全体の観光動向が少しずつ変わってきました。その理由のひとつはSNSの発達にあると思います。
それまで情報誌やテレビなどのマスメディアを通してしか知り得なかった「行ったことのない場所」についての情報が、SNSを通して誰もが多くの「口コミ」情報を入手できるようになったこと。そうなると、これまでメディアには取り上げられなかったような地方の町の絶景とか、魅力的な人とか、体験できるコトなどの情報がSNSの波に乗ってどんどん発信されるようになり、少しでも珍しいことや人が知らない場所を個人的にスクープして、それに反応する人が多くなればなるほどSNSは発展していきます。
個人のレベルであったSNSを自治体や企業などが活用するようになると、日本全国総観光地化するのはあっという間。今では毎日のように、SNSの情報を頼りに地方の小さな町に人がたくさん行くようになったという話しが伝えられています。
SNSでの情報を上手く活用して策を講じること、実際に来た人の期待を裏切らない受入れ態勢を整えること、その必要性に田舎も都会も違いはありません。
昨今の主な客層である中高年層にはネットを使わない人も多いと言う人もいますが、最近ではSNSの情報を元に旅行雑誌やテレビの旅番組等が作られることも多いので、ネットを使わない人たちがキャッチする情報にもSNSの影響は大きいと言えます。
那須も単に「震災前に戻す」などと言っている場合ではなく、新しい視点で全国と競争しなくてはなりません。那須の魅力をきちんと捉え、伝えて、選ばれる観光地にならないと将来やっていけなくなる、ということです。
そういう中で決まったのが、2018年の大型観光キャンペーン「栃木デスティネーションキャンペーン」でした。
栃木DC(ディーシー)ってなに?
「デスティネーションキャンペーン」は略してDC(ディーシー)と呼ばれ、JRグループが四半期毎に地域を決めて大々的にPRを行う観光キャンペーンです。対象となった地域は主に自治体が中心となって総力を挙げてキャンペーンを作り上げます。JRはグループ全体で車内広告や駅張りポスターなどのPR協力はもとより、観光コンテンツの磨き上げの手伝いをしてくれるというものです。
栃木県は今年2018年4月から6月に「栃木デスティネーションキャンペーン」を開催しました。前年同時期を「プレDC」、翌年同時期を「アフターDC」として3年通しで行うので、来年2019年4月〜6月が「栃木アフターDC」ということになります。
栃木県庁の観光部署を中心に各市町や各観光協会、宿泊施設やレジャー施設のほか多くの観光事業者、地域の人々まで巻き込んで、栃木県内の各地域の観光資源の見直し、掘り起こし、磨き上げを行い、これを機にお客様に提供する具体的方法を開拓し、その成果を将来へ繋げて行こうという取り組みが行われました。
栃木県はJR東日本管内ですが、JRだけでなく東武鉄道などの交通事業者、JTBなどの旅行会社等、普段ライバルであるはずの多くの企業も参加して、官民一体となって本当に大きな動きによって実施されました。日光鬼怒川を走るSL大樹の運行や足利フラワーパーク駅の新設などもDCをきっかけとした中で生まれたもののひとつだと思います。
那須町ではDCをきっかけに「那須らしい楽しみ」を磨き直そうと考え、素材の洗い出し、提供の仕方、さまざまな連携などを検討。那須ロープウェイの夜間運行や夜のいちご狩り、日光と那須をむすぶバス、那須の食や体験大集合イベント、スイーツ&パン スタンプラリーなど、関連事業を含めると28項目に及ぶコンテンツがラインナップされました。
写真:2018年 4〜6月 「大人のいちご狩り」
那須にとって今回のDCの一番の収穫は、那須の人たちがもう一度考え、新しい発想の芽を生み、ブラッシュアップしたコンテンツを実際に提供する、という一連の流れを実践出来たことだと思います。いつだって出来たことなのかもしれません。でも、実際には何かきっかけがないとなかなか出来ないし、そのきっかけの輪の中に観光事業者だけでなく、ボランティアガイドの人たちや地域のイベント関係者など多くの人が入ってくれて、連携して動けたことは大きな成果だと思います。
DC期間中に観光客が何人増えたかとか売上がどうだったかとか、それも大事ではありますが、地域の人たちが一緒になってお客様のために何が出来るかを考え行動したことは、直ぐに結果は出ないかもしれないけれど必ず将来に繋がると感じます。
写真:2018年 6月 「芦野田植えまつり」田植え体験
大切なのは本質を伝え、きちんと提供すること
受入れる側は「多くの観光客」に来て欲しいと思うけれど、訪れる人(お客様)にとっては「その人だけ」の大切な旅...。当たり前のことだけど忘れがちです。
DCであろうとなかろうと那須で楽しく過ごしたいし、そもそもDCの意味も、開催されているかどうかも、何が特別なのかも、お客様にとっては関係のないこと。那須が楽しそうだから行く、思った以上に楽しめたからまた来る...。ちゃんと発信できて、ちゃんと提供できるかだと思います。
コチラ側にとってDCは、「いつも以上に宣伝できる」「特別なことを提供する」の両方をいっぺんに出来るスゴイ企画だけど、こんなにお金も労力もかかることをずっとやり続けることは不可能だし、JRのDCはもう当分の間は栃木県には来ないだろうし...。だからと言ってDCが終ったら元の木阿弥じゃあツマラナイ!
DCで培ったことを発展させた例として那須ロープウェイの「七夕ロープウェイ」と「早朝ロープウェイ」があります。「那須ロープウェイ夜間特別運行〜ムーンライト・スペシャルナイト」を開催して、たとえ月が見えなくても(開催した5回とも月は出ず...)その時間にその場所にいるという特別なことを喜んでくれるお客様を見て那須ロープウェイの会社が独自に始めてくれました(それまでは、夜にロープウェイを動かすなんて考えられないことだったのです)。
「七夕ロープウェイ」のビアガーデンは最高の雰囲気、「早朝ロープウェイ」では素晴らしい雲海を見ることができます。天候に左右されることや宣伝不足など課題はありますが、こうした動きは正にDCの成果だと思います。
写真:2017年 7月 「七夕ロープウェイ」ビアガーデン
いつだって大切なのは、
「本質を伝えること」
〜どこかへ出掛けようと思っている人に那須を選んでもらうための情報を伝える
〜たくさんあるSNS情報の中で那須に気づいてもらうための情報を伝える
「きちんと提供すること」
〜せっかく那須に来てくれた人の期待を裏切らないものを提供する
〜満足度を高め、また那須へ来ようと思ってもらえるものを提供する
那須の人たちがDCで体験した情報発信とコンテンツの提供を繰り返し行っていくことが、本当の財産となるように...。
奇しくも来年の「アフターDC」は、平成から新しい年号に変わる時期と重なっています。ロイヤルリゾートとうたう那須の本領を発揮できるか、楽しみにしたいと思います。
将来も選ばれ続ける観光地・那須になって欲しいと思うのです。
那須「九尾狐 」× 漫画家・姫川明輝 Akira Himekawa ワールド
那須の絶対的最強コンテンツは、何と言っても「九尾狐」だと思います。
那須湯本にある「史跡・殺生石」は、「九尾狐」が退治されて石に姿を変え、辺りに漂う硫黄臭は今も「九尾狐」が毒気を吐き続けているからと言われています。昔から自然への畏敬の念と相まって、人々の暮らしの中で「九尾狐」が生き続けてきたのでしょう。
むかし妖狐、いま愛されキャラ、いつの時代も「九尾狐」パワー!
9本の尾を持つ狐の妖怪「九尾狐」がインド、中国、日本の三国において絶世の美女に化けて帝をたぶらかし、国を傾けるほど悪業の限りを尽くしたという伝説は、日本だけでなくベトナムや韓国などアジア各国に伝わっています。
また、ただの昔話じゃないところが「九尾狐」のパワフルなところ。妖怪の中でも最強の位置づけとして日本の漫画「NARUTO-ナルト」や「妖怪ウォッチ」に登場したり、数年前には韓国でテレビドラマ「九尾狐(クミホ)」が人気だったり、現代にもしっかりそのパワーを発揮しているようです。
那須町では6年前からご当地キャラクター「きゅーびー」が那須町観光大使として活躍しています。ゆるキャライベントに出動すると結構人気ものです。
那須町観光大使 きゅーびー (@nasu_kyubii) on Twitter
「九尾狐」のお話は、地元で歴史研究をする那須町歴史探訪館の前館長・齋藤宏壽さんの考察による「殺生石物語考」(那須町広報2018年1月号より連載中・毎号最終ページ)が詳しいのでご覧ください。
Wikipediaなどで「九尾狐」は「キュウビコ」と読みがなが書かれていますが、地元では「キュウビギツネ」とか、単に「九尾」と書いて「キュウビ」と呼ぶことが多いです。
九尾狐×姫川明輝ワールドが那須に出現!
その「九尾狐」の完結の地が那須だということは、以外と知られていないのかもしれません。
そこで、
“実は「九尾狐」は、那須なんですよ!”
と、もっと伝えようというプロジェクトが始まりました。
『プロジェクト9b(キュービー)』
「ゼルダの伝説」シリーズや「THE WILD LEG」などで世界に知られる漫画家・姫川明輝(ひめかわ あきら)さんがキャラクターを描き下ろし、それだけでなく、「九尾狐」の世界観を創り出すアートディレクターとして参加しているという、こんな小さな町では考えられないような夢のプロジェクトです。
姫川さんは「九尾狐」が大好き!「九尾のパワーを感じる!」と言って仕事をしてくれています。
姫川明輝公式サイト Himekawa Art Production
『プロジェクト9b』ホームページが詳しいので、そちらもご覧ください。
カッコいいボスキャラ『九尾狐』とその仲間たち
姫川明輝さんが描いたのは、ボスキャラ『九尾狐』と那須の中にあるスポット9カ所のキャラクター『殺生石』『那須温泉』『茶臼岳』『駒止の滝』『那須平成の森』『八幡つつじ』『遊行柳』『黒田原』『東山道』。
9カ所のポイントは、『プロジェクト9b』パンフレット(道の駅友愛の森、道の駅東山道伊王野、那須湯本の観光案内所ほかで配布中)のポイントQRコードから確認できます。分かり難い場所もありますが、探すのも楽しんじゃいましょう。
各スポットには『プロジェクト9b』のプレートが設置してあり、スマートフォンやタブレットを使ってそれぞれのキャラクターがそのスポットを紹介する動画を見ることができ、また、そのキャラクターを取り込んで現実の中で一緒に写真を撮ったりモバイルスタンプラリーが出来るAR(拡張現実)が体験できます。
キャラクターによるスポット紹介動画は日本語・英語・中国語の三か国語。字幕も付いてます。
それぞれに合った生き生きとした語りを聞いて、自分好みのキャラを見つけるのも楽しいです。 ちなみに私は『駒止の滝』のキレイなお姉さんが一押し、『遊行柳』の偏屈そうなオジジも好き!
キャラクターをスキャンして、その時の風景と一緒にパチリ!
人物と一緒に写すのも面白いです。
環境省の視察で日光国立公園 那須平成の森を訪れたロバート・キャンベルさんもパチリ!
https://www.facebook.com/project9b
写真を撮り終わったらスタンプラリーのお楽しみ!
こんなふうにキャラクターを貯めて行きます。
スタンプを全部集めると、抽選で『プロジェクト9b』オリジナルグッズが当るプレゼントに応募できます。オリジナルグッズは、姫川明輝さん自ら選んでデザインした大迫力のグッズです!
QRコードを読み取るだとか、ARアプリを使ってスキャンするだとか、私世代だと「ちょっと難しいんじゃない」と思うけど、若い人たちは難なくスタンプをコンプリートしてどんどんプレゼントの応募が来ているようです。親子でスポット巡りを楽しんでいる人もいるとか。
姫川ファンが、これを目当てに那須へ来てくれたら大歓迎!
せっかく観光に来たのだから試してみようという人も大歓迎!
そして、地元の人も是非やってみてください!
『那須』の紅葉を楽しむヒント【その2】〜バスで那須の紅葉狩り!
今回も、那須の紅葉を楽しむヒントをご紹介します。おすすめはズバリ!路線バス!バスを利用しての紅葉見物。
紅葉が始まっています!目線の高いバスでゆる〜い那須旅はいかが?
先日お伝えした那須岳姥ヶ平の紅葉は、見頃を迎えています。那須ロープウェイからの眺めや駒止の滝の景色も、もう間もなく見頃となりそうです。那須には紅葉狩りを楽しむお客様がたくさん訪れています。
そんな中、最近はマイカーでなくバスを利用する人が増えているんですよ。山道での車の運転が不安とか、もう年齢的に車だと疲れるとか、今の若い人は免許を持たない人が多いとか、旅行の時くらい食事時にビールが飲みたいとか...いろんな理由で車でないお客様が年々増えてます。
しかし...、はっきり言って、那須は公共交通機関つまりバスが不便です。
本数少ないし運賃高いし、同じ場所にあるバス停なのに名前がいくつもあって分かり難いし、乗り換えなどの案内が不十分だし...。「何となく面倒」と思わせてしまうような有様です。
本当はバスの旅、おすすめなんですけどね。車高の高いバスの窓から見る景色は、乗用車からのものとはまるで違います。雑木林や高原といった那須らしい風景を眺めながら、のんびり気楽に旅することができると思います。
以前のブログで書いた「ゆる〜いプラン」の那須旅に、バスを上手に使ってもらいたいものです。
那須の観光や紅葉狩りをバスでという人は、先ずは那須町観光協会が発行している「那須高原バスMAP(2018年秋)」というパンフレットを入手することをおすすめします。
このパンフレットは季節運行バスが走る「春」と「秋」に発行されています。期間限定ではありますが、那須町内のバス路線と時刻が網羅されているので、那須でバスを利用する人は必見です。路線バスや町民バス、観光周遊バスなど那須町内で走るバスがまとまって載っているものは、これしかありません。
パンフレットは以下からダウンロードできます。
「那須高原バスMAP」季節運行バス「那須もみじ号」10月6日〜10月28日運行
路線バスと季節運行バスで紅葉狩り!おすすめルートとお得情報
とは言っても、よく知らない場所のバス路線図と時刻表を並べても、なかなか自分が行動するルートと時間配分を組み立てるのは大変です。
なのでここでは、私の個人的な「2018年 紅葉狩りおすすめルート」を紹介します。
《注》以下のルート紹介は、あくまでも個人的なものです。時刻は交通渋滞等の影響で変更となる場合があります。運賃表示は大人ひとり。 各々をクリックすると時刻表や各社のページにリンクします。
[おすすめルート1]東京をゆっくり出発!大パノラマと紅葉の森散策を満喫!
休日の朝に思い立って出発しても大丈夫!東京から新幹線で70分。那須塩原駅に降り立つと空気が違います。そこからは路線バスに乗って、どんどん標高が上がって行きます。茶臼岳と那須平成の森でちょっと歩くので、トレッキングシューズを履いて行きましょう。雄大な景色や森林浴で、帰る時には「あ〜、スッキリした!」という気分になること間違いなし!
①東北新幹線:東京駅9:16発[なすの255]→那須塩原駅10:26着
②路線バス:那須塩原駅10:45発→那須ロープウェイ12:02着(運賃1,400円)
③那須ロープウェイ:山麓駅12:20発→山頂駅12:24着(往復運賃1,800円/茶臼岳9合目まで約4分、20分間隔で運行)
④山頂駅にてランチ&ちょい歩き(山頂駅では軽食の販売があります。焼きもちが美味しい!山頂駅から分岐点まで200mくらい歩くと次の写真のように素晴らしい景色が広がります)滞在時間約1時間程
⑤那須ロープウェイ:山頂駅13:40発→山麓駅13:44着(20分間隔で運行)
⑥路線バス:那須ロープウェイ14:08発→那須平成の森14:29着(運賃470円/那須平成の森は水曜定休なので注意、入園無料)
⑦那須平成の森を散策(平成の森フィールドセンターから駒止の滝まで往復約90分のちょい歩き)滞在時間約2時間程
⑧季節運行バス「那須もみじ号」:那須平成の森16:30発→那須湯本16:44着(運賃570円)
⑨那須湯本温泉17:00発、那須塩原駅行きの路線バスがあります。宿泊の場合は宿へ、お帰りの場合は駅へ(那須塩原駅まで運賃1,000円)
写真:那須ロープウェイ山頂駅から約200m程先、分岐点からの眺め(2017年11月5日)
[おすすめルート2]「那須もみじ号」フル活用!お花畑とモフモフと紅葉狩り
茶臼岳方面とは趣の違う、高原らしい広々とした牧歌的な景色を楽しめるルートです。広大なお花畑を眺めて深呼吸。モフモフ動物に癒される〜。そして那須ゴンドラに乗って紅葉狩り。先ずは、那須高原観光案内所(那須町観光協会)で季節運行バス「那須もみじ号」の1日乗降り自由お得なフリーパス(1,600円)を購入して出発!
①路線バス:那須塩原駅8:35発→那須湯本温泉9:25着(運賃1,000円/那須塩原駅から向かう場合、「那須もみじ号」始発に乗るにはこの時刻)
②季節運行バス「那須もみじ号」:那須湯本9:32発→那須フラワーワールド10:06着(区間運賃1,250円、もちろん1日フリーパスを購入すれば各区間運賃は要りません/那須フラワーワールドでは広大な敷地にケイトウやサルビアなどが咲いています。入園料700円〜花の先具合によって変動)滞在時間約40分程
③季節運行バス「那須もみじ号」:那須フラワーワールド10:50発→那須アルパカ牧場10:55着(区間運賃400円/那須アルパカ牧場では約400頭のアルパカがのびのび暮らしています。ふわふわモフモフに癒されてください!入園料800円◀アソビューで那須アルパカ牧場のお得な前売りチケット650円が購入できます)滞在時間約1時間50分程
④季節運行バス「那須もみじ号」:那須アルパカ牧場12:50発→マウントジーンズ那須13:00着(区間運賃600円)
⑤山麓駅ベースロッジにてランチ(ベースロッジに山麓レストラン、山頂駅に山頂カフェがあります。ピザやパスタ、カレーなどしっかり食べたい場合は山麓レストランへ)
⑥那須ゴンドラ:山麓駅→山頂駅(往復運賃1600円/山頂駅まで約10分の空中散歩。山頂駅周辺は遊歩道が整備されているので、森を散策したり雄大な那須連山を眺めたり!◀アソビューで那須ゴンドラのお得な前売りチケット1300円が購入できます)滞在時間約3時間程
⑦那須ゴンドラ:山頂駅→山麓駅(山麓駅まで約10分。下りも眺めは最高!)
⑧季節運行バス「那須もみじ号」:マウントジーンズ那須16:25発→那須湯本16:44着(区間運賃800円)
⑨那須湯本温泉17:00発、那須塩原駅行きの路線バスがあります。宿泊の場合は宿へ、お帰りの場合は駅へ(那須塩原駅まで運賃1,000円)
写真:那須ゴンドラ(紅葉ゴンドラ)
お得情報!
◎路線バスが2日間乗り放題のパス「那須高原フリーパス」/大人人2,600円という、路線バスで使えるお得なパスがあります。(おすすめルート1の路線バスと那須ロープウェイ割引を使用した場合450円お得。2日間有効ですが、当日1日のみの使用でもOK。季節運行バスには使えません)。お買い求めは必ず那須塩原駅停車中のバスの中で、運転手さんからバスが発車する前に購入してください。
◎季節運行バス「那須もみじ号」/1日フリーパス(1,600円)は、那須高原観光案内所(那須町観光協会)のほか、JR東日本の主な駅にあるびゅうプラザ旅行カウンターで事前購入することもできます。【おすすめルート2】の場合、1,450円もお得!
◎路線バス無料サービス/那須温泉旅館協同組合に加盟する旅館やホテルに泊れば、那須塩原駅との 往復の路線バス代を宿泊施設が負担してくれる「路線バス無料サービス」を利用できます。詳しくは、那須温泉旅館協同組合ホームページをご覧ください。
目的に応じて那須を走るバスを利用しよう
その他にも以下のようなバスが走っています。
◎那須高原観光周遊バス「きゅーびー号」:那須高原の中にある観光施設やお店、ホテルなどを停車しながらグル〜っと周遊しているバスです。
◎那須町民バス:那須湯本から黒田原方面へ行く町民バス。町民でなくても利用できます。芦野の遊行柳へ行きたい人は、ひとまず黒田原まで行って、その先は路線バスまたはタクシー。
◎日光国立公園をむすぶ「日光・那須 満喫ライナー」 :2018年秋は、10/13、14、20、21の4日間、1日2往復運行。那須湯本温泉から塩原温泉、道の駅湯西川、鬼怒川温泉、そして日光駅の間をバスで移動できます。紅葉シーズンのルートは、最高の眺め!!2019年春にも運行予定。
バスでの那須旅、ぜひ!試してみてください(^^)
『那須』の紅葉を楽しむヒント【その1】〜那須と塩原、趣の違う紅葉狩り
Daily NASU Blogを始めた最初の記事に、観光に来る人にとっての『那須』とは広い那須地域全体のことなんだなぁ、と書きました。
今日は、その広い『那須』にある紅葉スポットのご紹介です。
広〜い『那須』の紅葉は那須の山々から那須高原、そして塩原渓谷へ
この広〜い『那須』では、標高や地形、植生などにより、9月下旬から11月上旬まで紅葉が楽しめます。那須の山々、那須温泉や那須高原、塩原渓谷や塩原温泉...せっかくなので、とことん紅葉狩りを満喫しちゃいましょう!
今回と次回、2回に分けて『那須』の紅葉を楽しむヒントを書くことにします。まずは、「那須と塩原、趣の違う紅葉狩り」です。
写真:姥ヶ平から見た茶臼岳
『那須』は関東有数の紅葉の名所として知られ、毎年多くの見物客が訪れます。秋色に染まった山を歩く人、ドライブで車窓からの眺めを楽しむ人、遊歩道を散策する人など、紅葉狩りの仕方はいろいろですが目的は皆同じ。きれいな紅葉が見たい!!
観光案内所にいると日々さまざまな問い合わせを受けますが、年間で一番多いと言っても過言ではないのが「今年の紅葉は、いつが見頃ですか?」というもの。
正直言うと、紅葉の進み具合やピークを予想するのはとても難しい。例年の見頃の時期に照らして天候や気温の変化などから予想してみますが、急に寒くなったり風雨の影響があったりで中々明確に答えることはできません。今どんな具合かを伝えることが精一杯というところ。
とは言っても、紅葉狩りに出掛けようとする人にとっては、やはりある程度予想しなくてはなりませんね。できるだけ情報を集めて、「よし、この日に行こう!」と思い切って決めるしかないです。
那須では、9月下旬に「姥ヶ平」や「朝日岳」など標高が高い那須連山の紅葉が始まります。毎日少しずつ那須平成の森や那須湯本へ降りて行き、そして那須高原が秋色に染まるのは10月中旬頃。錦の色に染まる山に比べて、高原はコナラやクヌギなどの雑木林なのでちょっと地味かも...。でも、落ち葉が舞う景色を眺めながらカフェで時間を過ごすのも那須らしくてステキです。
真っ赤な紅葉が多い塩原もおススメです。数十年も前から地元の人たちが、塩原街道沿いに元々あった木々に加えカエデを植栽したのだそうです。将来の景観を想像して努力して来られたんですね。塩原の紅葉は例年10月中旬に赤・黄・緑のグラデーションが始まり、徐々に真っ赤に染まって行きます。
那須も塩原も、紅葉はまっ盛りのビークだけでなく、色づき始め、そしてゆっくりと晩秋へ向かう様すべてが美しいものです。
《注》本ブログの文章中で広い那須地域を指す場合を分かり易くするため、カッコ書きで『那須』と書くことにします。単に那須と書いてある場合は、那須の山々や那須高原、那須温泉のある場所を差します。便宜上の表記として用います。
那須の山々は色づきが始まっています!紅葉人気スポットの2018見頃予想
では、この秋の那須の紅葉の見頃を予想してみます。私がリスペクトするある山の達人が休日をフルに使って山歩きをして情報を届けてくれるので、“当らずといえども遠からず”だと思います。判断はご自身でお願いしますね!また、山歩きをする場合は登山装備でお出掛けください。
◎姥ヶ平(うばがだいら)/那須の山でも一番人気の紅葉スポット。噴煙をあげる茶臼岳と紅葉の広がる風景は素晴らしいのひと言!例年9月下旬〜10月上旬が見頃ですが、今年も9月末〜10月の1週目がいい感じなのではと予想します。
下の写真は9月23日の姥ヶ平。少し色づいてます。あと一週間くらいで見頃かと思います。今週末から来週末の3連休は混みそうですね。
姥ヶ平へは、那須ロープウェイ山頂駅から牛ヶ首経由で約1時間、峠の茶屋から約1時間ほどの登山になります。多くの登山者が車を停める登山口・峠の茶屋駐車場は朝5時前に満車になってしまうこともあります。行ったはいいが車が停められない...どうすれば良いかと考えても、早めに行くか別ルートを選ぶしか対応策はありません。
写真:2018年9月23日/姥ヶ平
◎朝日岳南斜面/少し色づき始め。9月末〜10月1週目が見頃だと思われます。
◎朝日岳から三本槍岳方面/色づきはじめ。9月25日頃から10月初旬が見頃だと思われます。
夏の酷暑と9月の長雨で「どうなるかなぁ」と思いましたが、見頃は例年通りという感じですね。山の紅葉の状況については、那須町観光協会でもブログやfacebookで情報を発信していますので、そちらもチェックしてみてください。
◎那須ロープウェイ/山麓駅(下)から山頂駅(上)まで約4分間の乗車。茶臼岳や朝日岳、鬼面山などを広く見渡し、山頂駅展望デッキからの眺めはまさに絶景!10月はじめの連休〜中旬が見頃と予想します。ここからの景色は紅葉のピーク狙いでなくても、それなりに楽しめると思います。
那須ロープウェイや峠の茶屋までの一本道は、この時期渋滞が起き易い場所です。原因の多くは路肩駐車。渋滞を起こさないためにも、路肩駐車は絶対に止めましょう!
那須ロープウェイのTwitterでは、ロープウェイの運行状況や駐車場の空き状況などお知らせしていますので、こちらもチェック。
那須ロープウェイ (@nasuropeway) on Twitter
また、9月29日〜10月14日の間の土日祝日は、那須町がTwitterでこの付近の渋滞情報や駐車場混雑情報などを発信するとのことです。
那須高原渋滞情報公式ツイッター (@switch_nasu) on Twitter
◎那須平成の森・駒止の滝/見頃は例年通り10月中旬と予想します。落差20mの滝のまわりが美しく色づいた様を観瀑台から眺められます。午後になると滝壺に影が落ちてしまうので午前中がおススメ。観瀑台に駐車場がありますが、那須平成の森フィールドセンターから駒止の滝まで片道45分程の道のりを散策をしながら歩くのも良いですよ。ゴロゴロ石の上り坂なのでウォーキングシューズで。
写真は本日9月24日の駒止の滝。少しずつ秋の気配が...というところ。あと2週間くらい待ちましょう。
写真:2018年9月24日/駒止の滝
◎紅葉ゴンドラ/マウントジーンズ那須という冬はスキー場の場所です。この辺りの紅葉は那須ロープウェイのある茶臼岳方面よりやや遅く、見頃予想は例年通り10月中旬から。木々の間をゴンドラで空中散歩。周辺では黄色く色づいた唐松林も見られます。
真っ赤な紅葉が鮮やか!しっとり優雅に塩原の紅葉狩り
塩原の紅葉の時期は那須より遅く、例年10月中旬から見頃を迎えます。秋色に染まった塩原渓谷は風光明媚そのもの。ダイナミックな那須の景色とは違い、しっとりとした趣です。
◎紅の吊橋/例年の見頃10月下旬〜11月上旬。塩原温泉街のイチ押し紅葉スポット。「まぶしい!」ってくらい鮮やかな赤に染まって、インスタ映え間違いなし!隣接する「塩原もの語り館」2階のレストランからの眺めも最高です。箒川沿いに遊歩道があるので、散策しながらの紅葉狩りも楽しい!
写真:紅の吊橋
◎もみじ谷大吊橋/例年の見頃11月上旬〜中旬。箒川を堰とめた塩原ダムにかかる全長320mの吊り橋とまわりを囲む山々。湖に映る秋の彩りは素晴らしい。塩原には吊り橋がたくさんあってひとつひとつ趣が違うので、吊り橋めぐりはいかがでしょう。
◎大沼公園/例年の見頃10月下旬〜11月上旬。塩原自然研究路の中にヨシ沼、大沼があります。湿地に生える草とまわりの木々が秋の色を纏う素敵な場所。沼の近くに駐車場がありますが、新湯温泉神社からヨシ沼コースを大沼まで歩いてみるのも良いですよ!
写真:大沼公園
塩原温泉郷公式ページ(塩原温泉旅館組合/塩原温泉観光協会)・栃木県・那須塩原市
それでは、初秋から晩秋まで『那須』の紅葉を楽しんでください。紅葉まっ盛りのピークに当れば、超ラッキー!
ぼちぼちと那須暮らし、ヤモリを守宮と書き、ネズミに栖(ねぐら)を許すわが夫
この歳になると「人生いろいろだなぁ」と思うこともしばしば...。今日はちょっとプライベートなことを書こうと思います。
人生の転機は思い返すとわかるもの、「やってみよう!」ぼちぼちと...
歳をとっていてもいなくても、それまでの考え方を変えたり生き方を見直す「転機」みたいなものって誰にでもありますよね。
私も何度かそういうことがありました。
十数年前、親しい友人とまだ若かった従兄弟、長寿を全うした祖母を相次いで亡くした時がそうでした。
それまで大して深く考えず安穏と生きて来た私は、長生きしてもしなくても人生の終わりは自分にはコントロールできない大いなる力がはたらいている。逆らうことができないなら明日何が起っても後悔しないようにしようと、ドラマのセリフみたいなことを本気で思いました。
3年前に夫ががんになったことも転機となりました。
夫のがんは下咽頭と食道。見つかった時はリンパ節にも転移した進行がん(T4aN1M0)で、いわゆるステージⅣでした。
2015年5月下旬、下咽頭・咽頭・食道を全抜去、無くなった食道の代わりに胃の一部を切って食道を形成して繋げるという14時間に及ぶ手術をしました。術後は鼻でなく永久気管孔といって喉元にあけた穴から直接息をするようになり、声帯も無くなったので声を失いました。抗がん剤や放射線の治療もあってこの時の入院は通算で120日を超え、その間に愛犬を亡くしたりで本人は相当辛かっただろうと思います。
また、退院した1年後には肺に転移が見つかり、こちらも手術。幸いに肺のがんは小さく開胸せずに胸腔鏡手術で済みましたが、また抗がん剤の治療が一年続きました。今年に入り抗がん剤が終了し、半年たってようやく薬の副作用も無くなったようで今はこれまでで一番穏やかに過ごしています。
病気だからといって寝たきりという訳ではありません。私が会社を辞めるまで毎日お弁当を作ってくれました。洗濯や掃除、調子の良い時は草刈り(少しずつだけど)なんかもしてくれます。外見も普通、道で会えば病気と分からないくらいです。こうした日々を闘病とか療養と呼ぶのはどうかな...と思いますが、他に何と言って人に説明したらよいか分からないので、夫のことを聞かれると「病気療養中です」と言うことにしています。
私は、それまでは仕事ばかりの毎日でしたが(震災後の観光振興事業に携わって忙殺されれることも多く)、夫の退院を機に出来るだけ休みを取るようにしました。実際、退院後すぐはひとりで通院することが難しかったのですが、病院通い以外のことも一緒にすることを増やそうと思ったからです。(もちろん若かりし頃は何でも一緒だったけど、だんだん結婚生活が永くなるとお互い空気みたいな存在になると言うではないですか)
改めて意識して過ごすと、また一緒にいろいろ見たり感じたり、たくさん話したり出来るようになるものだなぁと思いました。好みは同じとは限りませんけどね!
ちなみに、これまで一緒に出掛けた先のお気に入りは、茨城県大洗町の「アクアワールド大洗水族館」と福島県柳津町にある「斎藤清美術館」など。那須だと春の「八幡つつじ園地」かなぁ。
こうして今は穏やかに過ごす毎日ですが、最近、このままでいいの?...何か行動しなくちゃなんじゃないの...と考え始めました。私が会社を辞めた理由のひとつがそれです。
人生100年とは言わないけど、運良くまだまだ人生あるとしたら、小さいことでも何かした方がいいに決まってる。ひとりで無理ならふたりでならやれるかな...と。
結論は全然出ていません。ゆっくり考えてみようと思っています。
「やりたいと思ったことはやった方がいい」これは私のポリシーですが、そんなにアグレッシブではありません。やろうとしたって思うようにならないことも多いですから。
何事もぼちぼちと...。思考はいつも行ったり来たりです。
会話の手段は磁気メモボード、こえとらアプリ、そして...
声を無くした夫との会話は磁気メモボードと「こえとら」というアプリを使っています。
磁気メモボードは通販で買いました。最初は普通のペンを使うホワイトボードを使っていたのですが、ペンで書いたものをいちいちティッシュペーパーで消すのが面倒で手が汚れることも多くてストレスを感じました。いろいろ探して磁気メモボードを見つけてからは、そうしたことがありません。家の中での会話は、ほぼこれを使います。
「こえとら」は聴覚障害者と健聴者がスムーズに会話できるように開発されたアプリですが、打ち込んだ文字を音声再生してくれます。書いたものを見なくて済むので、ウチでは主に車の中で私が運転している時に使っています。離れた部屋からも「こえとら」に呼ばれます。
夫はグラフィックデザインやイラストの仕事をしていたせいか、私とものの見方が全く違います。
例えば、
以前からウチの天井裏には度々ネズミが入ってトトトトト...と走り回るのですが、昨夜も微かにきしんで走る音がしたので夫にそのことを告げると、今朝一枚の紙を差し出して来ました。
天井裏のネズミの足音を聞いて与謝野晶子の詩を書き写して来るとは!!
これは、そのままネズミにねぐらを提供せよということ?(そこまで言わなくても、気にするな、ということですね)
声を失った夫は時々こういうことをします。メモボードやアプリでは話し言葉を全部書くことは難しく単調になってしまう上、声の調子や響きなどで気持ちを伝えることができない分、こんな手段を用いているのでしょうか。(私には意味が分からないことも多く、話しを進めるのに時間がかかることも...)
また、
この夏、夜になると玄関の窓にヤモリが現れます。7月からだから、もう2ヶ月。雨や風が強い日には来ませんが、それ以外は毎日律儀に夜7時ごろにやって来て9時ごろにいなくなります。どうもそこが餌場になっているようです。
最初はヤモリのことを「やっちい」と呼んで(書いて)いた夫が、近頃では「守宮」と書きます。
Google先生でヤモリを調べると「家守」や「守宮」と出ていて、家を守る守り神、縁起の良い生き物で金運もアップさせてくれると書いてある。ウチのヤモリは窓ガラス越しにピンクのお腹をぷくぷくと動かして、結構かわいい。家を守って金運もアップするなら「守宮」と呼ぼう、ということで私も賛成!
(^^)ちょっと楽しい毎日です。
家族の病気のこと、これからのこと
家族の病気のことなんてブログに書いていいの?と思う人もいるかと思います。
私は夫ががんだと分かった時にネットでいろいろ調べて、同じような経験をしている人のブログや医療関係の記録などをたくさん読みました。いろいろなことが出ていたので怖くなることもありましたが、ずいぶん参考にさせていただきました。
今後同じような経験をする人がいたら、今度は伝えたいと思っていました。穏やかに過ごせるようになり生活もちょっと変化したので、思い切って書くことにしました。この行為が自分にとってマイナスではなくプラスに作用するように、これからを過ごして行きたいと思っています。
那須のチーズや乳製品がおいしいのは北海道のおかげ!ガンバレ、北海道!
この度の北海道胆振東部地震において、被災された皆さまに心よりお見舞を申し上げます。
- ミルク王国として頑張っている那須から、北海道の復興を願っています
- 海なし県でも海鮮大好き!デパートで開催される「北海道フェア」は大人気!
- 北海道のチーズと一緒に、那須のチーズがJAL国際線ファーストクラス機内食に!
ミルク王国として頑張っている那須から、北海道の復興を願っています
ここ那須に暮らす人は2011年の東日本大震災で震度6の揺れにみまわれ、その後の計画停電でも大変な思いをしたので、本当に大変だろうと心が痛くなります。
具体的にはほんの少しのお手伝いしかできませんが、心はいつも寄り添いたいと思っています。
栃木県は、都道府県別ランキングで北海道に次ぐ生乳生産量。那須塩原市は、市町村別ランキングで北海道別海町、中標津町、標茶町に次いで4位、本州ナンバーワンの生乳生産量を誇ります。
那須町や那須塩原市がある栃木県北那須地域は、約52,000頭の乳牛が飼育され年間約33万トンの生乳を生産しているミルクの国なのです。(データ:2017年栃木県調べ)
那須の酪農家さんの中には生乳生産をするだけでなく、搾りたての乳を使ってヨーグルトやチーズ、ジェラートなどを作って販売していることろがありますが、こうした酪農家さんや乳製品生産者の多くは北海道の先進事例を勉強しに行った経験を持っていますので、今回の地震については本当に心配しています。
北海道のミルクロードや牧場の新鮮な牛乳をたっぷり使ったおいしいスイーツ...。
那須にも「那須高原ミルク街道」や「みるくといちごフェア」など、同じようにミルクを使って観光PRを行っています。
北海道に次いでミルク王国として頑張っている那須から、北海道の早期の復興を心より願っています。
場所:那須町共同利用模範牧場
海なし県でも海鮮大好き!デパートで開催される「北海道フェア」は大人気!
栃木県の中心宇都宮市と那須町と那須塩原市に隣接する大田原市というところに東武百貨店というデパートがありますが、そこで定期的に開催される北海道フェアは、いつもめちゃ混みの大人気催事です。お馴染みの六花亭をはじめとしたスイーツや海鮮弁当、乳製品など、新聞折り込みのチラシをチェックしてついつい出掛けてしまうのは私だけじゃないですよ。
現在、東武宇都宮店で「秋の北海道物産展」が行われています。
9月25日(火)までの開催なので、おいしいものを買って北海道を応援できるなら行ってみようかしら。
栃木県はご存知のように海がない内陸の県ですが、栃木の人は海鮮が大好き!...と私は思っています。なので、北海道の山盛りウニカニ弁当やホタテやホッケを食べた〜い、と思ったら北海道フェアへGO 🎶
アイスクリームやチーズは、すっかり那須でも名産品となりましたが、実は北海道ブランドにまだまだ憧れている(意識している)...と私は思っています。なので、濃厚クリームのスイーツや牧場ミルクのソフトクリームを食べて、おいしさ再発見!ということで北海道フェアへGO 🎶
お近くで「北海道フェア」があったら、ぜひお買い物に行きましょう。
北海道のチーズと一緒に、那須のチーズがJAL国際線ファーストクラス機内食に!
最近、嬉しいニュースがありました。
JAL日本航空の国際線ファーストクラスでは、日本の良いものを世界に発信するため国産チーズが提供されています。主に北海道のものを中心に厳選されているのですが、2013年から那須にあります「那須高原今牧場チーズ工房」のチーズが仲間入りしています。
そしてなんと!この度、5回目の採用が決まったと、それも今年は2季連続で採用されたというニュースがありました。
国際線ファーストクラス...ほとんどの人がご存知じゃないですよね。私も乗ったことありません。でも、素晴らしい!!
この採用されたチーズは、那須連山の主峰の名前をつけた「茶臼岳」という山羊のミルクを使ったシェーブルです。
国産のシェーブルは珍しいです。「茶臼岳」は、さわやかな酸味と口の中で溶けるような味わいが特徴で、山羊臭さなんて微塵もありません。
大量生産が出来ないので発売日が決まると予約を取るのですが、限定数がすぐに売り切れてしまう人気商品です。
実は今、冷蔵庫の中に「茶臼岳」があるのですよ。ふっふっふ❤ ワインと一緒に食べようと楽しみにとってあります。
「那須高原今牧場チーズ工房」のチーズは、楽天でも購入できます。“今牧場チーズ”で検索してみてください。こちらも数の限定があるようなのでご注意ください。
今牧場では2012年にチーズ工房をオープン。まずは牛の乳でチーズを作り始め、直ぐに山羊乳のチーズづくりにも挑戦。那須でも新しい試みやチーズの普及に積極的に取り組む牧場直営のチーズ工房として知られています。
チーズづくりに携わるのは今牧場の三代目にあたる娘さんとそのご主人の高橋夫妻。二人が知り合ったのは、北海道の「共働学舎」農場でチーズづくりの研修をしていた時だと伺っています。
ホントに、北海道なくしては那須のおいしいチーズはあり得ません。北海道の皆さんには頑張って欲しいです。
写真は、ギルド叙任を祝う会での高橋夫妻。ご夫婦で「ギルド・エ・ジュレ」を叙任されるのは国内初!
解説:ギルドとは「ギルド・アンテルナショナル・デ・フロマジェ・エ・コンルレリー・ド・サントュギュソン協会」というフランスのチーズ業界団体が授与する称号